「証券会社の営業マンに投資信託をおすすめされているんだけど、ぼったくり商品だったらどうしよう」
「ネット証券の口座を開いたけど、どれが詐欺のような投資信託なのかわからない」
こんな悩みを抱える人の疑問を解決します!
この記事では、絶対にぼったくり商品を買わされないために必要な、5つの対策をお伝えします。
この記事の内容
・ぼったくり投資信託の具体的な手口がわかります
・ぼったくりに騙されないための5つのチェックポイントで対策がばっちりできます
・実際どのような商品があるのかお伝えします
・それらを踏まえて、初心者の方におすすめの投資信託を3本紹介します


筆者の紹介
筆者は、旧帝大の経済学部卒。大学時代の授業で投資に興味を持つ。
3年前から投資を始め、毎日投資情報をチェックしている投資オタク。
20代後半で夫婦合わせて総資産1500万円。
長期保有を前提に、インデックスファンド、日米高配当株に投資している。
もくじ
金融商品の利回りの相場

投資信託の話に入る前に、投資初心者の方に1つだけ覚えておいてほしいことがあります!
これを覚えておけば、投資信託以外の金融商品に興味が出たり、勧められたときに「ぼったくり」か「そうではないか」を見分けられるようになります。
それは、「相場」です。
相場を理解することは、どんな商品を買うときでもめちゃくちゃ大事です。
しかし、金融商品を購入するときは意外にも相場を知らずに買ってしまうことが多いです。。。

ネギのぼったくりを見破れるように、金融商品のぼったくりも相場を知れば見破れるようになれます。
目安となるように、全世界の株に投資した場合の利回りの平均はこんな感じです。
平均利回り
全世界の株式へ投資した場合:年利回り4~7%
つまり、100万円を投資したら1年後には104~107万円になるということです。
これを知っていれば、例えば「年間利回りが50%の商品がある」と言われたときにすぐに怪しいことを見抜けるはずです。
このように、平均利回りを知ることはとても大切です。
どのような手口ぼったくってくる?投資信託の2つの典型例

次に本題の投資信託のぼったくりについてです。
投資信託の代表的なぼったくり商品として、2つの例が挙げられます。
この2つです。とりあえず最初のうちはこの2つにだけは手を出さないようにしましょう…!
極端に高い手数料の商品
銀行や証券会社の窓口で販売されていることが多いです。
例えばこんな商品があったとします。
投資信託A
①買付手数料⇒3.3%
②解約手数料⇒0.5%
③信託報酬 ⇒1.815%/年
*買付手数料は、購入時に毎回かかる手数料
*解約手数料は、売却時かかる手数料
*信託報酬は、運用管理費のようなもので、毎年取られる手数料

「たかが数%でそんなに違うの?」と疑問に思う方もいますよね。
ですが、先ほどの全世界の株に投資した場合の平均利回りを思い出してください。
もしこの投資信託を購入したら、平均利回り4~7%の大部分が、手数料でなくなることになります。
毎月分配型の商品
こちらはぼったくりというよりは、もはや詐欺という言葉が近い商品です。
毎月分配型の投資信託とは、投資信託を運用して得た収益等を、純資産の中から毎月、分配金として私たちに配ってくれる商品です。
毎月定期的にお金を受け取りたい人に人気がある投資信託です。

本当に収益の中から私たちに配ってくれたらいいんですが、事実ほとんどの商品は、元本を切り崩して、分配金を毎月支払っています。
図にするとこんな感じになります。

例えば、「毎月1万円の分配金がもらえる」という投資信託に、100万円を投資したとしましょう。
確かに翌月1万円もらえたのですが、実はそれは運用益からではなく、元本から引かれているだけで、運用資産は99万円に減っていたのです。
「最後に売却するときには、50万円ぐらいしか元本が残っておらず、結局損した…。」
なんて話はよくあります。

投資信託選びで騙されないための対策5選

先ほど紹介したようなぼったくり商品を回避するためには、どういう行動をすればよいでしょうか?
5つにまとめたので、解説していきます。
5つの対策
1.銀行や証券会社の窓口で買わない
2.ネット証券で投資を始める
3.新商品はなるべく避ける
4.ランキングは信じすぎない
5.手数料の安いインデックスファンドから選ぶ
銀行や証券会社の窓口で買わない
銀行や証券会社の窓口で販売される商品や、営業マンが勧めてくる商品は、ほぼ100%ぼったくりと思っていいでしょう。
彼らは自社の利益を上げるために、手数料の高いぼったくり商品を売らなければいけません。
あまり責めるとかわいそうですが、絶対に信用しないでください。
ぼったくり商品を売るのが、仕事なので仕方ありません。
ネット証券で口座を開いて投資をする
銀行や証券会社の窓口で、買ってはいけないのであれば一体どこで買えばいいのでしょうか?
正解はネット証券です。
ネット証券であれば、手数料が安い投資信託を販売しています。
おすすめの証券会社は、この3つです!
どんな投資信託?
・SBI証券
・楽天証券
・マネックス証券
この3社であれば、非常に手数料が安く投資信託の取り扱い本数も多いので安心です。
新商品はなるべく避ける
ネット証券を開いてもまだ安心できません…!
(罠が多すぎます笑)
新しく発売された商品は、サイト内でもおすすめされるので、気になって買ってしまいがちです。
しかし、発売されたばかりの金融商品は、実績がないためどのような運用をされるかわかりません。
発売から3年は経っている投資信託がおすすめです。
しかも、発売されたときがピークという可能性も高いです。
なぜなら、このときに好調な株式が新商品として作られるからです。
例えば、ベトナムの株価が好調であれば、ベトナムのトップ50の企業に投資する投資信託が発売されたりします。
しかし、株価の好調というのは過去のデータから言ってもそう長く続かないものです。
なので、発売されたころにはもう落ち目ということは珍しくありません。
発売日は、設定日という名前で呼ばれます。
投資信託を購入するときには、設定日をチェックするようにしましょう。(下はSBI証券の画面です)

ランキングは信じすぎない
ランキングには参考になるものと、ならないものがあるので注意です。
特に人気ランキングや運用リターンランキングには、ぼったくり商品が含まれていることが多いです。
下はSBI証券のトータルリターンランキングです。

1つ1つ見ていくと、トータルリターンランキングは、手数料が高い商品だらけです!

こう言うと、「でも、1年間でのリターンが68%もあるなら、2%の手数料なんて大したことないよ!買いだ!」
という声が聞こえてきそうです。
確かに次の1年間も68%のリターンが必ずでるのであれば、絶対に買うべきです。
しかし、そんなこと誰にもわからないんです。金融機関の社員でもわかりません。
むしろ、いままで上がってきたのであれば、ここがピークでこれから下がる可能性が十分あります。
それでも、買った方がいいと思える人は買うべきだと思います!
ただ、あまりランキングを信じすぎるのはやめておきましょう。
手数料の安いインデックスファンドを買おう
私が初心者の方におすすめする投資信託は、ズバリ「手数料の安いインデックスファンド」です!


インデックスファンドとアクティブファンドには、下のような特徴があるよ
特徴
インデックスファンド:手数料が安いものが多い。長期的に見るとリターンが安定する。
アクティブファンド:手数料が高いものが多い。短期的にはリターンが大きいものもあるが、長期的に見るとほとんどがインデックスファンドに負ける。
私は長期インデックス投資と高配当株投資をやっているので、インデックスファンドに投資することをおすすめします。
投資をする理由はそれぞれなので一概に言えませんが、
ポイント
過去のデータから、長期で運用してほぼ間違いなくリターンを確保できる方法があります。
それは、手数料が安い優良なインデックスファンドに投資することです。
実際にどの投資信託がおすすめなのかは、【つみたてNISA】20代・30代の若い夫婦におすすめの銘柄3選という記事で紹介しているので、チェックしてみて下さい!
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【つみたてNISA】20代・30代の若い夫婦におすすめの銘柄3選
続きを見る
投資信託の比較【20年運用するとこんなに違う】

ここまでで、ぼったくり商品を掴まされることはないように知識を身に着けてもらえたと思います。
それでは、実際にぼったくり商品と優良インデックスファンドにはどのぐらいの差があるのか感じてもらいたいと思います。

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信託報酬 | 0.0968%以内/年 | 最大1.81%/年 |
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解約手数料 | 無し | 無し |
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ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)は、私たちからすると「誰が買うの?」という投資信託です。
ポイント
信託報酬が、1.8%も差がある
買付手数料が、3.3%もかかる
注目してほしいのは、上記の2点です。
たかが、数%の差ですが、長期投資した場合とてつもなく大きな差になります。
300万円投資していたら、毎年信託報酬だけで5万円以上取られます。
それでは、もっとわかりやすく、20年間積立投資をした場合の、信託報酬の差を見ていきましょう。
つみたてNISAで20年間、長期運用した場合の差
それでは、信託報酬が高い投資信託と、安い投資信託でつみたてNISAを満額(年40万円)で20年間積み立てしたケースをみていきます。
比較
投資信託A⇒信託報酬 1.0%/年
投資信託B⇒信託報酬 0.1%/年
この2つを20年間、年間40万円積み立てした場合の信託報酬の図が下記です。

ポイント
・1%の場合、20年目にはほぼ14万も1年で払っている。
・20年間の累計額は、1%が約120万円。0.1%が約12万円。⇒約110万円もの差になる!!
20年後には、0.9%の差がなんと110万円にもなるんです。
これは初めて知ったとき、かなり驚きました…!

今回は、ぼったくり投資信託の回避方法ついて解説しました。
まだ若い方は、時間という最大の武器を活用できるので、手数料の低い優良な投資信託で長期積立投資をすれば、
とても高い確率で大きな利益を将来得ることが出来ると思っています。
私たちと一緒に、下落相場になっても、気にせずコツコツと投資し続けて、経済的自由を手に入れましょう!