KPI 倉庫業界

物流倉庫でのKPI設定 路線便遅延・誤配への対策

荷主から運送遅配・誤配についてのKPIの設定と達成を義務付けられたけど、具体的にどういうふうに進めていけばよいのだろう・・・・

今回はそんな疑問にお答えします。まず、運送遅配にかかわらず物流KPIの一般的な進め方については、下記の記事に書いているのでご覧ください。

データ集計

上記の記事にも書きましたが、データ集計をしなければ分析や対策を立てることができません。では実際にどのように集計すればよいのでしょうか。私のように倉庫会社などの物流企業に勤めている場合は、路線便を使うことが多いと思いますので、路線便を例にします。

集計方法

集計方法は恐らく多くの企業ではアナログなやり方になるでしょう。私の勤め先では、路線会社から送られてくる遅延連絡のfaxを1か月分取っておいて、月末にどこの路線会社が何件遅延したかについて集計していました。FAXやメールでの連絡を日課のようにつけていく方法が間違いないでしょう。

具体的には下記のような表をエクセルで作成していました。荷主に報告する際に見せる資料として使えます。*内容は架空です。

1月2月3月4月5月合計
東農運輸5件
トーレEXP2件
久瑠芽運送5件
第七貨物8件

さらにここから、何曜日にどの地域でどの納品先に何件遅延があったか見ていきます。その時の表は下記のような感じです。

運送会社納品先都道府県市町村出荷日納品日曜日
第七貨物 A社青森県青森市8/128/14(水)
東農運輸 B社東京都多摩市4/194/21(木)

こういった表を遅延が発生するごとに、記録していくことになります。ここまでがデータ集計の方法になります。

データ分析

次にデータ分析ですが、この過程は様々な角度からデータを見ていく必要があります。具体的には、上表の7つの項目を掛け合わせて遅延の原因を探っていきます。例えば、

  • 運送会社×都道府県×出荷日
  • 運送会社×市町村
  • 運送会社×都道府県×曜日

上記の例を具体的な遅延内容ベースに落とし込んでいき、発見された傾向から原因を運送会社へ問い合わせて調査していきます。下記に例を載せておきます。

運送会社×都道府県×出荷日は、第七貨物において東北地方の青森や岩手への月初での納品がある場合、遅延が多くみられる。原因としては、仙台で中継した際に貨物量が多いハブターミナルを通過するため、そこで残貨してしまう確率が高いからと説明を受けた。

運送会社×市町村は、トーレEXPで長野県松本市に納品する際に遅延が非常に多い。原因を調査すると、実はリードタイムが間違って出荷依頼をしていたためだった。

運送会社×都道府県×曜日であれば、東農運輸において、埼玉県に水曜に納品する際に遅延が定期的に見られた。原因は、埼玉への納品する幹線便には水曜に大きな物量を抱える他荷主がいるためだった。

上記は架空の例ではありますが、こういった傾向や原因はありがちだと思います。このような具体的な原因が見えてきたら、対策に移ります。

対策立案

実際に運送会社ではないので、自己防衛するのが基本戦略になります。それ以外にはクレームを入れるという攻撃戦略が考えられます。自己防衛策としては、上記の例であれば下記の3つのような対策が立案できます。

  • 遅延発生率が高い特定の期間だけ、リードタイムを1日プラスする。
  • リードタイム表をもう一度見直して、誤っている納品先を修正する。
  • 貨物が渋滞する曜日をできる限り避けるように発注する。もしくはその曜日に出荷する際にはリードタイムを長くとる。

こういった対策になっていきます。また、あまりにも遅延がひどい地域があれば、現行の運送会社から代替えできる運送会社に変更するという手もアリです。

こういった具体策を作成したら、あとは実行に移すために荷主にこの事実を伝えて調整してもらうことになります。

最後のステップとして、KPIなので目標を設定することになります。

目標設定

これについては、前ブログで解説しているのでそちらをご覧ください。下記にリンクを貼っておきます。

これで運送遅延に対するKPI目標設定は終了です。実際に原因を見つけるのは骨が折れるし、わかったとして対策に関して荷主の了承を得られるかはケースバイケースではあります。ですが、ここまでやって文句を言われることはないはずであり、運送会社に改善が見られない限りはこういった対策を続けるのが一番の着実な方法です。

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